1月に咲く花

この冬の季節になるとカレル・チャペックの『園芸家12カ月』を思い出す。

>「園芸家にとっては、一月という月はけっしてひまではない」と、園芸の本には書いている。たしかにそうだ。一月は、天候の手入れをする月だから。天候ってやつは妙なものだ。ぜったいに順調ということがない。かならず予想がはずれる。温度が、100年間の平均温度とぴったり一致するということは、ぜったいにない。かならず、五度高いか、五度低いかだ。雨量は、標準より10ミリ低いか、20ミリ高いかにきまっている。

1月の植物は「窓ガラスに咲く花」だ。
>しかもこの花を咲かせるには、室内の空気に多少とも人間のはき出した水蒸気が含まれていなければいけない。空気が完全に乾燥していると、はなどころか、縫い針一本ガラスにつくりだすことさえできない。つぎに、窓のどこかにすきまがないといけない。窓のあいだからすきま風がはいってくると、その方向に「氷の花」ができるのだ。だからこの花は、金持ちの家よりも貧乏人の家のほうが育ちがいい。金持ちのところでは窓がぴったりしまるからだ。

今では家でこの一月の花を見かけることはあまりない。
冬休みの体育館などでは今でも見られるかも知れないが、だからと言って皆がお金持ちになった訳ではない。

ただ、郵便配達でお客さんの家のドアを開けた時の記憶にあるのは、玄関ドアにびっしりと水滴がついていることだ。これは家での換気をきちんとしていないせいだろうが、真冬日の朝などは窓には「氷の花」が咲いているのだろうか。

家の中ではいくら何でもマイナス気温にはならないから、昔の花になったのかな。



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