私有自楽・・・『日本人の自画像』加藤典洋著、岩波書店。

「ひそかにみずからたのしむがある」

最初は、「私かに」をなんと読むのだろうと思った。途中に「自」があるので、我ということではないと思うと、文の流れで意味をくむと「ひそかに」だろうという推測はなりたつ。

電子辞書の中にある漢字源でしらべるとあった。

<私>を解字で見ると、私は「禾(作物)+(音符)ム」で収穫物を細分して、自分のだけをかかえこむこと。
 意味としては、公に対する私の他に、秘密のことがら、ひそかに、ないしょでなどもあります。また、小便、小さいもの、男女の陰部も指すそうです。

他者に対する自分や我というより、隠し事や秘め事と同義語のようなものでしょうか。

コロナウイルス騒動で、法的な義務・強制を伴わない自粛要請なるものが政府や都道府県から押しつけられています。
皆でとか心を一つにしてとか、美辞麗句がスローガンのように叫ばれて、いささか食傷気味の毎日です。

そんな時に、「私有自楽」という言葉に出逢いました。
本居宣長が使った言葉だそうです。

漢文で書くと何かを言った気になるのも日本人の特徴ですが、この言葉から使われているのは全く正反対の状況です。
「聖人の道」というものに対して使われています。
そこまで書くと、公的なものに対して私的概念や私的自由を対立軸にするとか対決軸にするのかという風にとられそうですが、どうも違うようです。

どうも違うようだとしか、今は言えません。

もしかしたら、「ひそかに」という部分が大きな意味をもつのでしょうか。

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