卑弥呼をなんと呼ぶか?ヒミコ、ヒメコ、ヒメカ

ビッグローブの「相談室」で見かけた質問にこんなのがありました。

>中国の歴史と日本の歴史はどちらが古いですか。
この質問をした人は、いくつぐらいの人だろう?
今の中学校では、卑弥呼や邪馬台国を教えていないのだろうか?

そんな疑問が湧いて来て、そこら辺を探ってみようと以下の本を借りました。

『古代史疑』松本清張著、中公文庫刊。

日本史事典(電子辞書に入っているものです)より、

【卑弥呼】ひみこ・・・事典では「ひみこ」と書いています。
生没年不詳。3世紀前半、『魏志』倭人伝に記された邪馬台国の女王。
2世紀後半、男王統治の倭国に大乱がおこり、王に立てられた卑弥呼は、この内乱をしずめ30余国を統属したは。呪術的宗教の巫女で夫をもたず、男弟の補佐でシャーマニズムの神権政治を行った。239年魏に朝貢し、親魏倭王の称号をうけた。3世紀中ごろ没し、径100余歩の墓に葬られ、奴婢100余人を殉葬したという。

なぜ、上記のような記述が可能なのかと言えば、中学校で習ったと思いますが、『魏志』倭人伝があるからです。

【魏志倭人伝】ぎしわじんでん
中国の正史『三国史』のうち、『魏書』巻30の中にある一伝
3世紀末、晋の陳寿の撰。特に一伝をなすのではなく、「東夷伝」中に倭人の記録があり、通称これを「倭人伝」と呼ぶ。3世紀の日本を記した重要な史料で、帯方郡からの道程、倭国の地理・風俗・産物・政治・社会や邪馬台国女王卑弥呼、帯方郡・魏との通交を記す。記録には誇張や誤記がある。

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松本清張の訳だと思います。上記の本から
>「倭人(日本)は帯方郡(魏が朝鮮の中辺部を中心としてつくった郡)の東海の大海の中にあって、山島によって国をつくっている。【僕の考え=ヤマトの語源に山戸があり、山と島も続けて読めばヤマトととも読める】もとは百余国あって、漢の時代に朝見にきたことがあるが、今は使をよこす国は三十国である。帯方郡から倭に渡るには、朝鮮の西海岸にしたがって舟行し、韓国を経て、あるいは南し、あるいは東し、その北岸狗邪韓国(だいたい今の金海あたり)に着く。ここまで帯方郡から七千余里である。

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帯方郡から「邪馬台国」への旅程が書かれています。
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『魏志』倭人伝の記述を図にすると上記のようになります。
この旅程の距離・日数が、「邪馬台国」がどこにあったのかの論争で重要なポイントになります。

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ある時期、「邪馬台国」論争なるものが起きたことは知っていますが、今はそれがどこまで議論が深まったのかは、僕には知る由もありません。ただ、松本清張という著名な作家ゆえ、古代の文献とその書き手の心の内を探るという手法が成立したのでしょう。

彼の主張は、①「倭人伝」に書かれている旅程の数字が正確さよりも、著述としての表現方法として、数字が書き手によってえらばれたと考えます。或いは、陰陽五行説という当時の思想も影響しているとみます。
②最初に確認しておかなければならないことは、中国にとって、周囲に位置する属国は野蛮な国であると見て、獣やそのたぐいの名前を国名に付けたりしていますが、それととともにそれらの国々も一応は国家としての体裁を整えたものであるという記述も書くのです。
③「倭人伝」の記述が、どこまで正確なものかは確かめようがありませんが、何を詳しく書いて何を省いているかによって、当時の中国(この場合は魏)が「倭」の国に関心があったのかが分かります。

『魏志』倭人伝がなければ、卑弥呼も邪馬台国も我々は知ることができなかった訳で、貴重な資料であることは間違いありません。

松本清張は、卑弥呼を女王と書いている部分に疑問を持っています。
つまり、我々が中学校時代に教科書で、紀元3世紀ころの日本に卑弥呼という女王がいて邪馬台国を統治していたと習ったのは、違うんじゃないのかということです。

卑弥呼は呪術をもって国を統治したとありますが、倭人伝では「鬼道に事(つか)え、能く衆を惑わす」と書かれています。その後には、「男弟あり、佐(たす)けて国を治める」とあり、実際の政治は男王がしていて、卑弥呼は「邪馬台国」という連合国家を統治する象徴的な存在だったのではないかという論です。

正直、僕にはそこまで読んで来ても「へ~、そうですか」ぐらいの感想しか生まれないのですが、大和朝廷や天皇というものを考える時に、そこをうやむやにも出来ないなと思います。

卑弥呼から天皇に繋がるのか、邪馬台国から「大和朝廷」につながるのか、まったく分かりません。
ところで、天皇陵と言われている古墳から何がでてきて、国民にどこまで明らかになっているのか、どこまでとにかく疑問だらけです。

古文も漢文も僕には読み下すことができない。
そういう意味では、専門家が書いたものを疑心悪鬼になりながら読み進める以外に方法はありません。

まあ、今のところコロナウイルスに罹ってはいないので、嗅覚だけが頼りです。

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