「スッキリ」でのアイヌ差別言辞は、吉本興業の謀略か?!

新聞報道でしか接していないのですが、朝の番組「スッキリ」でアイヌ民族に対する差別的言辞があったとあります。

番組の終盤、アイヌの女性たちの活動を紹介するビデオの後、不自然な「なぞかけ」があり、アイヌを「あ、イヌ」と言う形でオチにしたというものです。

番組がどのように進行して、MCである加藤浩次がどう締めくくったのか、よく分かりませんが、最初に閃いたのが吉本興業による番組への嫌がらせではということです。

と言いますのも、その事件の二・三日前に、吉本興業から加藤浩次とのエージェント契約を破棄するという声明を一方的にだしています。以前、吉本芸人の闇営業問題で、加藤浩次は吉本興業の首脳陣を痛烈に批判しました。
今の体制が続くなら俺は吉本興業を抜けるとまで宣言したのですが、結局、エージェント契約という形で落ち着きました。ただ、吉本興業の首脳陣はなんら変わっていません。

そういう流れがあってのエージェント契約の一方的解除ですが、今回の件は加藤浩次がメインの番組を潰してやろうという意図があってのことではないかと邪推しました。

イヌ畜生という言葉があります。
「犬畜生にも劣る」などという言い方にもあるように、人を侮蔑する言葉です。相手の人格を貶める言葉ですが、「仏教」の影響の強い言葉でもあります。
「なぞかけ」の芸人は無知で使ったと話していたようですが、言葉には歴史の積み重ねがあることを忘れてはいけません。

確かに、「なぞかけ」をした芸人は、何も考えていない売れない芸人だろうと思います。問題は、それを収録した側の人間です。しかも、「アイヌ」とテロップを入れる入念さです。
これは確信犯だろうと思います。
番組内の短い収録ものでも、そこにはプロデューサーやディレクターがいる訳で、どんなに政治音痴な人間でも放送業界では禁止用語とか差別用語には事細かく指摘されているのに、その人間たちがアイヌへの差別的言辞を知らないはずがありません。

MCの加藤浩次は僕と同じ小樽出身ですので、「あ、イヌ」などという言辞が、小学生以下のレベルの蔑視発言であることは即座に理解できます。加藤は、番組内でそれに反応しきれないほど、吉本興業とのエージェント契約破棄問題に心奪われていたのでしょうか。

正直、真相は分かりません。

つい最近も女性蔑視発言でオリンピック開催を危ぶむ声があったのですから、民族差別にあたるような言辞をお笑いだからと言って許されるものではないはずで、どこかに加藤つぶしの意図がなかったのかと疑ってしまいました。

ところで、今回の差別的言辞をめぐって、中傷も含めた反批判が出てきます。

その一つが、「現代にアイヌなんてもういない」
二つ目が、「アイヌは先住民でない」

これはどちらも根っこが同じ問題のように思います。

正直なところを言えば、僕自身も民族とは何かをあまり考えたことがありません。

北海道に住んでいますから、地元の新聞には「アイヌ民族」のことが他の地域よりも多く掲載されます。だからと言って、自分が何民族だとはあまり考えません。
それは少数派ではないからなんでしょう。

民族と言えば、民族衣装や音楽が頭に浮かびますが、逆に自分の所属する民族の衣装はや音楽はというと、即座に思いつきません。
「大和民族」と聞いて、その民族衣装が思い浮かぶでしょうか?音楽が浮かぶでしょうか?

フジヤマ・芸者・ちょん髷などと西洋人が思いつくものは外れてもいませんが、どうもしっくりきません。

現代日本には、「日本人」はいても「大和民族」も「アイヌ民族」もいないといいたいのでしょうか。
とすると、「日本人」とは何かという問題が出てきます。

国籍の問題?
DNAの問題?

でも、やっぱり文化という話が残ります。

例えば、具合が悪くなったときに何を食べて療養するかというときに、それは現れます。
「日本人」はお粥を食べて療養します。そういう食習慣の腸内細菌が用意されてきたのでしょう。
もちろん、お米のとれない地方では他の穀物などがあるのでしょう。

文化とはそういうものだと思います。

「アイヌ」などいないという人たちは、アイヌの人たちがアイヌとして生きる方法を明治政府によって禁止された歴史に目をつぶっているのではないでしょうか。
アイヌは農業を主として生計を立てるのではなく、漁業や狩猟を主としていました。しかし、アイヌの人たちが狩猟で使うトリカブトの毒は、支配する側にとって脅威なのです。和人は、何度もアイヌの反撃を受けています。

つまり、明治政府は、アイヌの人たちから生活の基盤である狩猟採取の生活を禁止し、衣装・風俗・言語も禁止しての「日本人」化を強制したのですから、アイヌ民族が存続・復活できたことの意義の方が大きいと思います。

アイヌ民族のことを語れば語るほど、自分たちは何者ぞという疑念が湧いてきます。

日本列島の各地で発掘された古代人の人骨があり、それらには発掘された地域の名を入れた「〇〇人」と言う名前が付けられています。
だからと言って、それらの骨の古代人が「日本人」だとは言えません。

それと同じように、北海道・東北でも縄文人の遺跡が見つかっていますが、それをもって先住民だとは言えません。
ある時期にはそこにいたという形跡であって、移動していた時のキャンプ跡のようなものです。

民族衣装という範囲で考えても、「日本人」の民族衣装ってなんでしょうか。

紋付きはかまは、どう考えても庶民が着るものではありません。
フンドシは古くからあったでしょうから、民族衣装かも知れません。
羽織る程度の着物もセーフかも知れません。

そう考えていくと、「日本人」とか大和民族とかいう者の方が共通認識が遠いような気がします。



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