乗馬日記・・・楽しみは駆け足とともにやってくる

上の丸馬場でのレッスンから柵のない下の大きな馬場でのレッスンに移行した方が、常歩・速歩そして駆歩までを出した時などは、すごく楽しそうな顔をします。そして、本人の口からも、乗馬の楽しさを語り出したりします。

やっぱり、駆歩(かけあし)まで出せるようになると、満足感はだいぶ違います。

僕自身も最初の頃は、「暴れん坊将軍のように颯爽と馬で駆けてみたい」といっていました。
でも、あれって、駆歩というレベルではなく、競走馬が走るスピードである襲歩(しゅうほ)という歩様です。

駆歩のスピードは、分速340メートル~550メートルで、襲歩の場合は、最高で1000メートルを越えます。つまり、1000メートルのレースを1分以内で走るスピードです。

最初は駆歩というぐらいですから、見た目にはチーターが走っているイメージを思い浮べていたのですが、いざ駆歩で走っている姿を横で見てみたら、パッパカパッパカとかパカラパカラとかいう擬音で示せる程度のゆったりしたものです。
ですから、後ろの足は二段構えというのか二段走行というのか、同時に跳ね上げるという当初イメージしていたものと全然違うのです。

ですから、乗馬初心者が駆歩の走行イメージを僕が当初もっていたチーターの少し弱めぐらいではと思っていたら、不安は大きくなるかも知れません。しかも、その馬上で自分はちゃんと乗っていられるかということもあり、ますます駆歩発進に躊躇することもあるのではないでしょうか。

そういう意味では、駆歩までたどり着いて、ようやく一区切りとも言えます。

駆歩の何が難しいのかというと、スムーズな発進でしょうか。
駆歩は当初想像していたよりゆったりした歩様でなのですが、馬によっては大きな図体の割に歩幅が小さかったりもして、馬の大きさだけではその馬の駆歩でのゆったり度は分かりません。

発進!などと書くと、男子はガンダムやエバンゲリオンのように、ドドドッと身体が持っていかれる感じをもちます。スムーズな馬の発進の場合は、それに近いものがあったりもしますが、そんな大げさなものではありません。

速歩での走行から駆歩への移行のときは、鞭や掛け声を使っても容易に出せたりもしますが、スムーズな発進の場合は、そこは紳士淑女のスポーツですみたいな雰囲気を醸し出しながら、脚での圧迫を使います。

馬の力を溜めて、それを解き放つという感じでしょうか。

それでは、駆歩発進の技術ってなにか、どんな扶助の方法があるのか気になります。

まずは馬の力を溜める行為が必要です。半停止とか半減脚とか言われるものです。馬に次に何か扶助を出しますよと伝える行為です。

他の人はどんな扶助をしているのか、レッスン本で見てみます。

『優雅に駆ける!乗馬 上達ポイント50』乗馬クラブ クレイン監修。

・駆歩でうまく発進するためには、
①駆歩発進をしやすい状態を事前につくる・・・手綱を伸ばしてリラックスした状態からでは、駆歩発進はなかなかできません。まずは脚を使うことで馬が敏感に反応する状態を作っておくこと、手綱は2~3センチほど短く持ちかえ、馬の頸が持ち上がってくるような体勢にしておくことが必要です。
②③内側の脚で合図を出す前に、まず外側の脚をお腹の後ろの方まで引きます。これは圧迫するのではなく、踵の内側、くるぶしあたりで軽く触れておきます。そして、内側の脚で圧迫するのですが、キックするのではなく、拍車が触れる程度の角度で押します。逆八の字の角度です。圧迫の程度は馬によって反応が違うので、強めの拍車か、触る程度の拍車でかの違いは騎乗者の判断になります。
ただ、そこまでの微妙な反応を気にするかどうかは騎乗者の問題になります。

『はじめよう!乗馬』JRA監修

・優雅な駆歩を習得する(この場合は、速歩での歩様から駆歩への変換です)
《鞍ツボ》に座り、活発な速歩を出しましょう。外方拳は直進時と同じ状態を保っておき、馬の内方の目が少し見える程度に内方拳を控えて、馬の頭を内に向けましょう。そして、腹帯の上においた内方脚でお腹をぐっと圧迫しつつ、少し後ろに引いた外方脚で圧迫または軽打すると、駆歩発進の合図になります。(慣れるまでは隅角のカーブを利用しましょう=これは隅角での曲がり方の馬の姿勢が、駆歩発進の際にとらせる内方姿勢に自然になるからです)

駆歩をするためには、まず外方の後ろアシに一歩踏み込んでもらわなければいけません。そこで内方脚を少し下げるようにしておくと、内方の座骨に体重がかかり、馬が外方の後ろアシを踏みだしやすい状況が作れます。そのうえで外方脚で馬のお腹を圧迫または軽打すれば、スムーズに駆歩へと移行できます。

上記の2冊でも充分なのですが、少し補充する意味でもう1冊の内容を紹介します。

『乗馬をはじめよう』岩谷一裕著(オリンピック強化推進委員などの肩書あり)

・駆歩に挑戦してみよう
スピードについていくには・・・駆歩のスピードについていく場合、最初は重心をやや後ろに置く形でスタートします。しかし、その姿勢は、馬の肢が着地した際の馬体の沈み込みによって解消されてしまいます。そこをうまく対応しないと、次の踏み込みで体が置いていかれます。

①馬の後躯が沈んだときに重心をやや後ろに置く
②そこから跳躍して馬の前駆が沈む際に上体が浮きやすくなり、元の姿勢が解消される
③これを防ぐために、腰を鞍の深みにすべり込ませる

この場合もそうですが、駆歩発進の際は、前傾姿勢に持っていかれることがあります。その解決策としては、視線を前方に向けて、お腹を少し出すような気持ちでブランコに乗る感じをもつといいかも知れません。つまり、胸が持っていかれて前傾姿勢になるのを防ぐためにお腹をつきだすイメージでしょうか。

駆歩発進や速歩から駆歩への移行で失敗する場合をみますと、以下の例を見出すことができます。

①馬に歩様変換をしますよという準備態勢が整っていない・・・馬はただただ前進する勢いはあるのですが、速歩になるのです。そのための準備としては手綱を少し短めにして馬に緊張感を持たせることで、次は歩様の変換をしますよと馬に伝えます。
②歩様変換に向けて手綱を短めにするまでは出来ても、力を溜めてからその力を解き放つという行為が弱い状態です。馬は駆歩だなと思って前に進もうとするのですが、手綱の譲りがないために苦しくて減速をしてしまうのです。
③最初から脚で挟みすぎていて、早く駆歩で走りたいんだけどと馬自身が勢いづく状態になっていることです。これは扶助という合図のオン・オフの切り替えを忘れているからです。

乗馬レッスンとしては駆歩を出せるまでという感じはありますが、同じ馬でレッスンをしていけば馬の反応も分かってきますから、遅かれ早かれ駆歩はだせるようになると思います。
もちろん、変な恐怖心があればそれが習熟を邪魔しますが、それも慣れる以外に解決方法はありません。

また、駆歩が出せるようになると、今度は内方姿勢をきちんと馬にとらせるとか、そのためにもハミ受けをさせるとか、次から次へと課題が出てきます。
自分は何年も乗馬をしているのにと、自分で自分にがっかりすることばかりですが、次々と課題が出て来ることはまだまだ先はありますよということなので、馬修業の道をこれからも続きますということです。

未熟な自分がこの年になっても何かを発見できるのですから有難いことです。

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