人が立つ

『からだ・演劇・教育』竹内敏晴著、岩波新書。

二度目の読了かな。
歯科医院に通う段になると憂鬱になる。そこも一応は予約制だけど、時間通りに運んだことはない。予約時間の30分過ぎはよくわることで、1時間以上も待たされることがある。それが待合室でのことならまだしも、診療室の席に座ってからも待つのだから、頻尿のシニアにとっては憂鬱な時間になる。
それでも、少しでも気を紛らすために本を持って行く。図書館から借りている本は単行本ばかりだから、バックには収まり切れない。そこで、昔読んだ新書版の出番になる。

この本はいつ読んでも涙がでてくる。シニアになって涙腺がゆるくなっただけではない、人間と人間が本気でぶつかるときにはやっぱり感情は揺さぶられるのだ。

>私はゴリラの歩き方をしてみせてからみんなでやってみる。そしてその姿勢からしだいに腰を伸ばし頭をもたげていって、こう直立してみると、人間のからだはつねに力を使って均衡を保っていなくてはならないということを実感する。一所懸命背筋を緊張させてクレーンのようにこの重い上体と頭をつりあげている。これでは、肩から背中が凝るのはあたりまえだし、また、この重さを支える足腰が痛くなるのも当然の結果だ、ナルホド、ということになる。胃袋だって四本脚の時には下にぶら下がっていた。これは人の肉体で言えば、前方に当たる方向に引っぱられるからゆがんだ形になって胃下垂になるのもあたりまえ。肩こりや胃下垂の犬がいるか、という話になる。
 ところが人は、どういうわけかこんな無理をおかしながら何百万年もかかって、ずうっと頭をもたげて、上へ上へと伸びてきた。つまり、人のからだの内には、上に向かって伸びていこうとする力があるわけだ。ところがもう一つ、重力にひっぱられて下に落っこちようとする力も外から働いている。これは人間の意識される形で言えば、重さにからだをまかせて寝転びたい、休みたいという方向だ。この二つのヴェクトルが人間のからだで交錯しひしめきあっている。それが人間の姿勢をつくりだしているんだ。

ジムでのランニングマシーンが苦手で、きちんとまっすぐ歩けていないのだ。
だからマシーンの手すりを掴んだままでの早足になる。

どうも人間としての二足歩行が苦手のようだ。
死ぬまでに二足歩行が上達するかな?

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