『万引家族』を見た

全編ノーカット版ということで録画していたのを、今日見ました。

これは死亡しているのに死亡届けを出さずに同居の親族が年金を受給していて捕まった事件をヒントに作ったとどこかで読みました。
死亡届けを出さないという事は死体を火葬処理していないという訳で、死体遺棄罪も問われる事件です。

問題は、死んだ親の年金で同居の家族が生活をしていたという事実で、その年金が打ち切られると生活ができなくなるのです。

一人ひとりが自活をして、そういう事の総和で共同生活を送るのなら暮らしは楽になるのでしょうが、『万引家族』にでてくる登場人物は自活できるほどのお金を稼ぐことができない人たちばかりです。
寄せ集まって、尚且つ万引もしてカツカツの生活を維持しているのです。

万引も犯罪と言えば犯罪ですが、犯罪によってお金を稼いでいるとは言えません。

もう一つ、この映画で問いているのは、<家族>とはなにかです。

海外タレントの中には、積極的に養子を取って家族を作る人たちがいますが、日本では見られない光景です。
もちろん、日本でも家督相続のために優秀な若者を養子にして跡継ぎにさせることが行われていましたが、<家族>を作るという事とは別な問題です。

お墓の承継でも、○○家のお墓をもうやめてしまおうとする傾向もあり、日本の<家族>は今試練を迎えているように思います。

家族が血族でなければならないという理由はどこにもありませんし、夫婦になるということは他者との出会いを肯定するということですから、家族が家族として小さく閉じようとするのは実はおかしな現象ではないでしょうか。

親戚・親族と冠婚葬祭においてはトラブルが起きたりする原因は、この<家族>への勘違いが大きいのかも知れません。

とにかく、樹木希林も上手いし、リリーフランキーも上手い、安藤という女優もいいね。

あのごじゃごじゃした家の中の雰囲気は、何か懐かしく、昔の貧しかった頃を思い出します。

ただ、血族でない家族であっても、家族になると何故か小さく閉じてくる習性をもつような気がします。

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